日銀利上げで政策金利1.25%へ 中古マンション売値と成約価格30%乖離の衝撃
日銀利上げで“在庫地獄”に突き進む中古マンションマーケット - bunshun.jp(9月28日, bunshun.jp)
この記事の要約
2026年9月18日、日銀は政策金利を1.25%へ引き上げました。2024年7月以降で計5回目の利上げとなり、好調だったマンション市場に影響が及び始めています。 東日本不動産流通機構のデータによれば、2026年7月の東京都内の中古マンションの新規登録価格(売り出し希望価格)は平均9173万円だった一方、実際に成約した価格は平均7004万円。売り手の希望と実際に売れる価格に30%以上の開きが生じています。 この乖離は2025年1月以降続いており、差は広がる一方。中古マンション相場が金利の動きに敏感に反応していることを示しており、売り出し価格だけが上がり続け、成約が追いつかない“在庫地獄”への懸念が高まっています。
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ニュースで「売り出し価格と成約価格に30%も差がある」と聞きました。これって、売る人が高すぎる値段をつけているだけってことですか?
ざっくり言えば、その通りです。売り手の希望値段が実際に売れる値段に追いついていない状態です。
2026年7月の東京都内だと、売り出し希望が平均9173万円なのに、成約は平均7004万円。約2000万円、率にして30%以上のギャップがあります。売り手は強気、でも買い手はついていけていない、という構図です。
なぜ売り手はそんなに強気な価格をつけるんでしょうか? 売れないなら下げればいいのに、と素朴に思います。
理由は主に二つあります。一つは、過去数年の値上がりの記憶です。「近所の物件が高く売れた」という成功例を見て、自分も同じくらいで売れると期待するんです。
もう一つは、住宅ローンが残っているケース。安く売るとローンを返しきれない“オーバーローン”になる人もいて、値下げしたくてもできない事情があります。だから希望価格が高止まりしやすいんです。
でも買う側は、なぜその価格についていけないんですか? 給料は少しずつ上がっているとも聞きますが。
カギは金利です。金利が上がると、同じ月々の返済額でも借りられる金額が減ってしまうからです。
たとえば月10万円返せる人が、金利1%なら約3500万円借りられても、金利が上がれば借入可能額はぐっと減ります。つまり買い手の“買える上限”が下がる。だから売値が上がっても、買い手はその値段に手が届かないんです。
なるほど。金利が上がると、給料が同じでも予算が縮むイメージですね。それが成約価格を押さえているわけですか。
まさにそこです。日銀は2024年7月から利上げを続け、2026年9月には政策金利が1.25%になりました。
記事のデータでも、売値と成約価格が離れ始めた起点が2024年7月の利上げと重なっています。中古マンション相場は金利に非常に敏感で、金利の先高観が広がると買い手が一気に慎重になる。相場の“体温計”のような存在なんです。
“在庫地獄”という言葉も出ていました。これは具体的にどういう状態を指すんですか?
売れ残り物件がどんどん積み上がる状態のことです。高い希望価格で出す→売れない→値下げしたくない→市場に残り続ける、という悪循環ですね。
在庫が増えると、いずれは値下げ競争が始まります。売り手が「これ以上待てない」と折れ始めると、成約価格の方に売値が引き寄せられ、相場全体が下向きに調整される可能性が高まります。
売り手にとっては厳しい話ですね。エージェントとしては、こういう局面でどう動けばいいんでしょう?
まず売り主には「登録価格」ではなく「成約価格」で現実を語ることが重要です。ネットに出ている希望価格を見て相場を判断する人が多いですが、実際に売れている価格は別物だと丁寧に示すべきです。
売却相談では、売り出し価格を高くしすぎると売れ残って結果的に安くなるリスクを、具体的な地域の成約データで説明する。早めに適正価格で出す提案が信頼につながります。
買い手側にはどう伝えるのがいいですか? 「金利が上がって大変」だけだと不安をあおるだけな気もします。
買い手には「交渉余地が広がっている」とポジティブに伝えるのが有効です。売値と成約価格に30%も差があるということは、指値(値引き交渉)が通りやすい局面ということでもあります。
値上がり時期は言い値で買うしかなかったが、今は買い手が主導権を持てる。金利上昇分を、購入価格の値引きで取り返すという発想を提案できます。
同じ市場でも、売り手と買い手で伝え方をまるごと変えるんですね。勉強になります。
そこが差別化のポイントです。多くのエージェントはネット上の売り出し価格を鵜呑みにして「相場は上がっています」と説明しがちですが、成約データと金利の関係まで語れる人は少ない。
「なぜ売値と成約価格が離れているのか」を金利からロジカルに説明できれば、売り手にも買い手にも“この人は市場を本当に分かっている”と信頼される。データと背景をセットで語れることこそ、これからの営業現場で選ばれる武器になります。
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