東京23区の単身家賃25か月連続最高値、11万4千円超えの正体
“25か月連続”東京23区の単身向け賃貸マンションの家賃、最高値更新 11万4000円超え(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース(7月27日, Yahoo!ニュース)
この記事の要約
東京23区の単身者向け賃貸マンションの家賃が、25か月連続で過去最高を更新し、11万4000円を超えたと報じられました。単身用ワンルームや1Kといった小型物件でも、じわじわと値上がりが続いている状況です。 背景には、建築費や人件費の高騰、金利や地価の上昇に加え、都心回帰による単身世帯の旺盛な需要があります。供給が追いつかず、家賃が下がりにくい構造になっています。 本記事では、なぜここまで家賃が上がり続けるのか、賃貸・売買の現場にどう波及するのか、そしてエージェントが実務でどう活用できるかを掛け合い形式で解説します。
専門家がニュースをわかりやすく解説!
東京23区の単身向け家賃が25か月連続で最高値って、正直ピンときません。単身のワンルームなんて数が多いのに、なぜ下がらないんですか?
結論から言うと、需要が供給を上回り続けているからです。都心で働く単身者は増えているのに、小型物件の新規供給が追いついていません。
理由は建てる側のコストにあります。建築費や職人さんの人件費が上がり、土地代も高い。安いワンルームを大量に建てても採算が合わないので、デベロッパーは高めの賃料が取れる物件しか作らないんです。
なるほど。でも25か月って2年以上ですよね。ここまで長く上がり続けるのは、何か特別な事情があるんですか?
一時的な流行ではなく、構造的な理由が重なっているのがポイントです。まずコロナ後の都心回帰で、地方や郊外から都心に戻る人が増えました。
さらに共働きや晩婚化で単身世帯そのものが増えています。加えて外国人の就労者や留学生の需要も戻ってきた。需要の押し上げ要因が同時多発しているんです。
家賃が上がるとオーナー(大家さん)は喜びそうですが、住む人はきついですよね。この流れは賃貸の現場にどう影響しますか?
現場ではすでに『家賃交渉の主導権が貸す側にある』状態が続いています。人気エリアの好条件物件は、募集を出すとすぐ埋まる。値引き交渉も通りにくくなっています。
一方で借りる側の予算は無限ではありません。そのため、駅から少し歩く物件や、隣接する周辺区へ検討範囲を広げる人が増えています。この動きを読めるかが、エージェントの腕の見せどころです。
家賃が上がると、逆に『買ったほうが得』という人も出てきそうですね。売買のほうにも影響はあるんですか?
まさにその通りで、家賃と住宅ローンの返済額を比べる人が増えています。毎月11万円以上を家賃で払うなら、同じくらいの返済でマンションを買えないか、と考えるわけです。
ただし金利は上昇局面にあり、物件価格も高い。単純に『買ったほうが得』とは言い切れません。ここで一時金や維持費まで含めた本当の負担を示せると、顧客の信頼を得やすくなります。
投資目的で単身向けマンションを買う人にとっては、家賃上昇は追い風ということですか?
家賃が上がれば利回り(=投資に対する家賃収入の割合)は改善します。ただ注意が必要で、物件価格も同時に上がっているため、今から買う人の利回りは必ずしも良くありません。
むしろ数年前に取得した既存オーナーが恩恵を受けやすい局面です。新規投資家には、表面の家賃だけでなく、空室リスクや将来の金利負担まで説明する姿勢が重要になります。
この家賃高騰は、これからも当分続くと考えていいんですか?
短期的には上昇圧力が続く可能性が高いです。建築費が急に下がる見込みは薄く、都心の需要も底堅いからです。
ただし賃料は住む人の給料が追いつかなくなれば頭打ちになります。給与の伸びと家賃の伸び、この差がどこまで開くかが今後の分岐点です。過度な上昇予測を鵜呑みにせず、冷静に見る必要があります。
エージェントとしては、この『25か月連続最高値』というニュースをどう活かせばいいでしょうか?
まず、このニュースは顧客との会話のきっかけとして最高の材料です。『なぜ上がっているのか』を構造で説明できれば、値上がりへの不安を安心に変え、信頼される担当者になれます。
借りる側には周辺区や築年数を広げる代替案を、買う側には家賃と返済の比較を、投資家には利回りの実態を示す。同じニュースを立場別に翻訳して伝えられることこそ、他社と差がつく最大の武器になります。
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