変動金利3.375%へ、月2万円増も─元利均等の落とし穴を読み解く
住宅ローン、気づけば返済額の多くが利息分「元利均等」に専門家は - 朝日新聞(8月31日, 朝日新聞)
この記事の要約
日本銀行の利上げを受け、住宅ローンの変動金利が上昇を続けています。8月31日には三菱UFJ銀行と三井住友銀行が9月から基準金利を0.25%引き上げ、年3.375%にすると発表。両行にとって発足以来の最高水準です。実際に借り手が払う適用金利は優遇幅を引いた後の水準ですが、それでも負担は着実に増えています。 日銀は6月に政策金利を1.0%程度へ、約31年ぶりの高水準に上げました。5千万円を35年で借りる場合、異次元緩和を解除した2年半前と比べ月々2万円以上返済が増えるケースもあるといいます。既存の借り手も三菱UFJは早ければ11月、三井住友は来年1月から金利が上がります。 記事は「元利均等返済」で当初は返済額の多くが利息に充てられる点にも注目。金利上昇局面では元本がなかなか減らないリスクがあり、返済計画の見直しが必要になります。
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ニュースで変動金利が3.375%になると聞いて驚きました。でも私が借りるときは1%ちょっとと言われた気がします。この差は一体何なのでしょうか。
いい質問です。結論から言うと、3.375%は「基準金利」という定価のようなもので、実際に払うのは優遇幅を引いた後の金利です。
たとえば三菱UFJの最優遇は年1.195%、三井住友は1.525%です。つまり定価から大きく値引きされた状態で借りているイメージですね。この優遇幅は契約時に決まり、基本的にずっと続きます。
なるほど、値引き後の金利で払うんですね。でも定価が上がれば、値引き後の金利も一緒に上がってしまうということですか。
その通りです。優遇幅は固定でも、土台となる基準金利が上がれば適用金利も同じだけ上がります。
今回は日銀が6月に政策金利を1.0%程度へ、約31年ぶりの高さに上げたことが引き金です。銀行の変動金利は日銀の政策金利に連動する仕組みなので、日銀が動けば時間差で借り手に跳ね返ってきます。
月々2万円以上増えるケースもあると書いてありました。数字だけ見ると大きいですが、これは実際どれくらい重い負担なのでしょうか。
家計にとってはかなり効きます。月2万円は年24万円、ボーナス1回分に近い金額です。
しかも5千万円を35年で借りるような大型ローンだと、金利がわずか数%上がるだけで総返済額は数百万円単位で変わります。借入額が大きい人ほど利上げの影響を強く受ける、という点は押さえておくべきです。
記事のタイトルにあった「元利均等」って何ですか。返済額の多くが利息分になる、というのが少し怖いのですが。
元利均等返済とは、毎月の返済額を一定にする方式です。ほとんどの人がこれを選んでいます。
ポイントは、返済初期は毎月払うお金の大半が利息に消え、元本があまり減らないことです。金利が上がると利息の割合がさらに増え、頑張って払っても借金の元がなかなか減らない、という状態になりやすいのです。
それは確かに気づきにくいですね。既にローンを組んでいる人も、今回の値上げで返済額がすぐ増えるのでしょうか。
はい、既存の借り手も対象です。三菱UFJは早ければ11月、三井住友は来年1月から金利が上がる見込みです。
ただ変動金利には多くの場合「5年ルール」といって、金利が上がってもすぐには返済額を変えない仕組みがあります。この場合、返済額は据え置かれる一方で利息の割合が増え、元本の減りが遅くなります。表面上は変わらなくても、中身は悪化していることがあるので注意が必要です。
日銀は今後も利上げを続ける方針だと聞きました。ということは、この流れはまだ続くと考えたほうがいいのでしょうか。
その前提で備えるのが賢明です。日銀は緩和からの正常化を進める姿勢で、記事でも今後の利上げ方針が示されています。
もちろん今後の景気次第ですが、少なくとも「変動金利がずっと低いまま」という時代は転換点を迎えています。固定金利を選ぶ理由が乏しいという見方も紹介されていましたが、これは金利先行きの読み方次第で評価が分かれるところです。
私たちエージェントは、この情報をお客様との会話でどう活かせばいいでしょうか。
まず、購入相談の場で「今の返済額」だけでなく「金利が1%上がったらいくらになるか」をその場で示せるようにしておくと信頼されます。金利上昇の耐性を一緒に確認する姿勢が差別化になります。
賃貸の現場でも、住宅ローン負担増で購入をためらう層が賃貸にとどまる動きが期待できます。「今は買い時か、それとも借り続けるか」を数字で語れるエージェントは強い。単に物件を紹介する人ではなく、家計とローンまで見通せる相談相手になることこそ、この局面での最大の武器です。
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