東京23区の区分マンション前年比24%高騰、二極化の正体は?
東京23区で前年比24%超の高騰も…不動産投資市場で「区分マンション」「一棟アパート」「一棟マンション」の価格が歴史的高水準に達したワケ(THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)) - Yahoo!ニュース(7月15日, Yahoo!ニュース)
この記事の要約
健美家の2026年6月版レポートによると、区分マンション・一棟アパート・一棟マンションの全国平均価格が、調査開始以来2番目の高水準に達しました。投資マネーの流入が続いている状況です。 区分マンションの全国平均は2,790万円で前年同月比19.54%増。東京23区は24.25%上昇と突出し、首都圏や関西圏も二桁の伸びを示しました。 一方で信州・北陸の区分は前年比36.64%減と大きく落ち込む一方、同エリアの一棟アパートは最高値を更新するなど、種別・地域で明暗が分かれる二極化が鮮明です。
専門家がニュースをわかりやすく解説!
東京23区の区分マンションが1年で24%も上がったって、すごい数字ですよね。なぜこんなに上がっているんですか?
結論から言うと、投資マネーが都市部に集中しているからです。株や預金と比べて、家賃という安定した収入が見込める収益物件はいま人気の投資先になっています。
加えて建築コストや人件費の上昇で、新しい物件をつくる値段そのものが上がっています。だから中古の物件価格も引っ張られて高くなるんです。
でも同じ区分マンションでも、信州・北陸は前年比36%も下がっているんですよね。同じ商品なのに、どうしてこんなに差が出るんですか?
これは二極化と呼ばれる現象で、人が集まる場所とそうでない場所で評価が真っ二つに割れているんです。都市部は人口も企業も集まるので、空室リスクが低く、投資家が安心してお金を出せます。
一方、地方の一部は取引件数がそもそも少ないので、たまたま安い物件が1〜2件売れただけで平均価格が大きく動いてしまいます。記事にもある通り、極端な数字は少数の取引に振り回されている可能性がある、と冷静に見る必要があります。
なるほど、地方の下落は数字のブレかもしれないんですね。でも一棟アパートだと、逆に信州・北陸が最高値を更新しているのが不思議です。
そこがまさに種別による違いです。区分マンションと一棟アパートでは、買う投資家の層も目的も違います。一棟アパートは土地ごと持てて利回りが取りやすいので、地方でも根強い需要があるんです。
つまり「地方は全部弱い」というのは誤解です。商品の種類ごとに事情がまったく異なる、という点をおさえておくと市場の見立てがぐっと正確になります。
関西圏も一棟アパートで前年比21%増と強いですね。東京だけでなく関西も熱いんですか?
はい、関西は今かなり注目されています。大阪を中心に再開発や万博後の街の変化への期待があり、投資家の目が向いているためです。
東京は価格が高くなりすぎて利回り(=投資額に対する家賃収入の割合)が下がっています。そこで割安感のある関西に資金が流れている、という構図です。
価格が上がりすぎると、逆に投資家は買いにくくならないんですか?
その通りで、価格上昇は利回りの低下と表裏一体です。同じ家賃でも物件価格が上がれば、投資家が得られる割合は減ります。
だから今は「高くても人気エリアで固い物件を選ぶ人」と「利回りを求めて地方や一棟に向かう人」に投資家の行動が分かれています。この動きを読めると、どんなお客様にどのエリアを勧めるべきかが見えてきます。
賃貸の現場には、この価格高騰はどう影響しますか?
結論として、家賃にじわじわ効いてきます。オーナーが高い価格で物件を買えば、その分を家賃で回収しようとするからです。
特に都市部では、新しく供給される物件の家賃が上がりやすくなります。賃貸担当者としては、家賃交渉の余地が狭まっている背景を理解しておくと、入居者にもオーナーにも説得力のある説明ができます。
この情報を、私たちエージェントは実際どう活かせばいいでしょう?
まず、レポートの数字を鵜呑みにせず「なぜその数字なのか」を語れることが差別化になります。信州・北陸の急落を見て不安がるお客様に、少数取引のブレの可能性や種別ごとの違いを説明できれば、信頼は一気に高まります。
そのうえで、都市部の固い物件を求める投資家には安定性を、利回り重視の投資家には関西や地方の一棟をと、二極化の構図に合わせて提案を出し分けましょう。数字の裏側と種別ごとの力学を語れるエージェントこそ、これからの市場で選ばれる存在になります。
10分でわかる
不動産ニュース解説とは?
不動産に関するニュースを、不動産エージェント向けに実務にも活かせるよう、わかりやすく対話形式で解説するコンテンツです。