新築マンション不足の「次」に来る現象とは?大槻奈那氏が示す価格予測の指標
大槻奈那氏、不動産価格占う指標 新築マンション不足の次に来る現象 - 日本経済新聞(8月11日, 日本経済新聞)
この記事の要約
ピクテ・ジャパンの大槻奈那シニア・フェローが、ラジオNIKKEIのポッドキャスト番組に出演し、マンションなど不動産の今後の価格動向を占ううえで、どの経済指標が参考になるかを解説しました。 番組では長期金利、消費税減税、日米協調介入、米国経済と中間選挙、地銀再編、暗号資産、不動産価格など幅広いテーマが取り上げられました。とくに「新築マンション不足の次に来る現象」という切り口が注目されています。 記事は抜粋のため詳細な数値までは示されていませんが、金利や住宅供給の動きが賃貸・売買の現場にどう波及するかを、一般的な市場の力学として整理しておくことがエージェントにとって重要です。
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「新築マンション不足の次に来る現象」って、いったい何のことなんでしょう?新築が足りないなら、値段が上がり続けるイメージしかありません。
結論から言うと、新築不足はいずれ「中古への需要シフト」を招きます。新築が高すぎて買えない、あるいは物件そのものが少ないと、買い手は自然と中古マンションに目を向けるからです。
建築費の高騰と人手不足で、新築の供給はここ数年細っています。その反動として、中古市場の取引が活発になり、価格も底上げされていく——これが『次に来る現象』の一つの見立てです。
なるほど。でも大槻さんは「どの経済指標を見ればいいか」と話していたんですよね。素人からすると、指標って種類が多すぎてどれを見ればいいのか分かりません。
最重要は長期金利です。長期金利(=10年物国債の利回りで、住宅ローン金利の目安になるもの)が上がると、ローンの返済負担が増え、買える価格帯が下がります。
つまり金利は不動産価格の『天井』を決める要素なんです。番組でも長期金利が最初に挙がっていたのは、それだけ影響が大きいからだと考えられます。
金利が上がると、なぜ価格が下がるんですか?物件そのものの価値は変わらない気がするのですが。
ポイントは『買い手が出せる総額』が変わることです。多くの人はローンで買うので、毎月払える額はだいたい決まっています。
金利が上がると同じ月々の支払いでも借りられる元本が減ります。結果、買える価格が下がり、売り手も値付けを下げざるを得なくなる——これが価格が下がる仕組みです。逆に金利が低いままなら、価格は高止まりしやすいわけです。
番組では消費税減税や米国の中間選挙の話も出たそうですね。海外の選挙が日本のマンション価格に関係あるんですか?
間接的に大いに関係します。たとえば米国が住宅需要を喚起するために利下げに動けば、世界的にお金が借りやすくなり、投資マネーの流れが変わります。
日本の長期金利や為替にも波及し、めぐりめぐって国内の不動産価格に効いてくるのです。海外指標は『日本の金利の先行きを読むヒント』として押さえておくとよいでしょう。
地銀再編という話もありました。銀行の合併と不動産に、どんなつながりがあるのでしょう?
地銀(=地方銀行)は、地方の賃貸物件やアパートローンの主要な貸し手です。再編で融資姿勢が慎重になると、地方の不動産取引に直接ブレーキがかかります。
逆に再編で体力が付き、積極的に貸すようになれば、地方の賃貸・売買が活気づく可能性もあります。金利だけでなく『貸し手の動向』も価格を左右する要素なのです。
情報が多すぎて、現場でどう使えばいいか整理しきれません。エージェントとしては何を優先すべきでしょう?
まず長期金利の動きを毎週チェックし、『買える価格帯の変化』をお客様に翻訳して伝えることです。金利が0.5%動くだけで、借入可能額が数百万円変わる例を具体的に示せると説得力が出ます。
そのうえで『新築が高いなら質のいい中古を』という提案軸を持っておくと、供給不足の局面でも成約に結び付けられます。
こうしたマクロの指標を、目の前のお客様の予算と物件選びに落とし込んで語れるエージェントは、単なる物件紹介係との差別化になります。ニュースを『自分の言葉で顧客の意思決定に翻訳する力』こそ、これからの武器になるはずです。
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