マンション修繕談合38社命令へ、大手7割関与でどう自衛?
マンション大規模修繕の談合事件ついに決着、大手企業が軒並み排除措置命令へ!管理組合は「5つの対策」で工事を談合から守れ - ダイヤモンド・オンライン(6月18日, ダイヤモンド・オンライン)
この記事の要約
公正取引委員会が、首都圏のマンション大規模修繕工事を巡る談合事件で動きを見せています。施工会社や設計コンサルタント計40社に独占禁止法違反を認定し、うち38社に排除措置命令を出す見込みです。対象マンションは関東だけで100件超と、過去最大規模になりそうです。 命令対象には業界大手が並びます。元請け工事額ランキング上位10社のうち7社が含まれ、最大手管理会社とその系列も対象になる模様です。背景には、職人の高齢化や資材費高騰の中で、価格競争を避け業者間で利益を確保しようとする業界構造があります。 真面目に修繕積立金を払う区分所有者が標的にされた格好で、管理組合の自衛策が問われています。
専門家がニュースをわかりやすく解説!
マンションの大規模修繕で談合があったというニュースですが、そもそも談合って何ですか?なぜ問題になるのでしょう。
談合とは、本来は競争すべき業者同士が裏で話し合って、受注する会社や金額を事前に決めてしまうことです。簡単に言えば「八百長の入札」ですね。
本来なら複数社が見積もりを競い合って価格が下がるはずなのに、それが機能しません。結果として、発注する側、つまり管理組合が必要以上に高いお金を払わされることになるのです。
でも見積もりを何社か取っていれば、安心なのではないですか?
そこが今回の事件の怖いところです。複数社から見積もりを取っていても、その業者同士が裏でつながっていれば意味がありません。
しかも今回はコンサルタント、つまり工事の助言役までが関わっていた疑いがあります。本来は管理組合の味方であるはずの専門家が、業者と組んで発注を調整していた構図です。これでは素人がいくら相見積もりを取っても見抜けません。
上位10社のうち7社が対象というのは、かなり多いですよね。大手なら安心という常識が崩れますね。
おっしゃる通りです。「名前の知れた大手だから安全」という発想は今回通用しません。報道に出た会社を避ければいいという単純な話でもないのです。
特にタワーマンションは特殊な足場が必要で、対応できる業者が数社に限られます。この寡占、つまり少数の会社が市場を独占している状態が、談合を生みやすい土壌になっていました。
なぜ大手まで談合に手を染めたのでしょう。利益が出ているイメージですが。
背景には建設業界の構造的な苦しさがあります。職人の高齢化が進み、人手不足が深刻です。さらに労務費や資材費が高騰し、利益が出にくくなっています。
正直に価格競争をすれば利益が削られる。それなら業者同士で結託して、確実に利益を確保しようという動機が働きます。追い込まれた業界の歪みが、談合という形で噴き出したと言えます。
管理組合は、これからどう身を守ればいいのでしょうか。
まず大事なのは、コンサルタントと施工会社を完全に分けて選ぶことです。設計や業者選びを助言する人と、実際に工事する会社が同じ系列だと、お手盛りになりやすいからです。
加えて、見積もりの内訳を細かく出させて比較すること、過去の同規模工事の相場を調べておくことも有効です。価格だけでなく、なぜその金額になるのか根拠を説明させる姿勢が談合の抑止になります。
管理組合の側に専門知識がないと、なかなか難しそうですね。
その通りで、だからこそ外部の中立な専門家を上手に使うことが鍵になります。ただし、その専門家が本当に独立しているかの見極めも必要です。
具体的には、特定の施工会社からの紹介ではなく、管理組合が自ら探して契約する、報酬の出どころを明確にする、といった点を確認します。お金の流れがきれいかどうかが、信頼できる相手かの判断材料になります。
私たち賃貸や売買の現場にいる立場では、この話はどう関わってきますか?
大いに関わります。修繕で割高な工事をした分は、最終的に修繕積立金の値上げや資産価値の評価に響くからです。買主や入居希望者にとって無視できない情報です。
売買の現場では、長期修繕計画や過去の工事費が適正だったかが、物件の安心材料になります。談合の影響を受けた物件かどうかを意識して資料を読み解けると、提案の説得力が増します。
なるほど。エージェントとして、この知識をどう武器にできるでしょうか。
まず、修繕の透明性を物件の付加価値として語れることが差別化になります。「ここの管理組合は施工とコンサルを分け、相見積もりの根拠も明確です」と説明できれば、買主の不安を一気に減らせます。
逆に、不自然に高い修繕履歴や系列偏重の発注がある物件は、リスクとして事前に共有できます。談合事件を単なるニュースで終わらせず、物件の管理品質を見抜く視点として顧客に提供できるエージェントこそ、これからの市場で選ばれる存在になります。
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